猫が高齢になったら


飼い猫の寿命は確実に延びています。20年以上の長寿を楽しんでいる猫も珍しくはなくなってきています。
「にゃんず写真の大箱」にも載せている「みゅう」 は 22才の大往生でした。

手の平サイズの赤ちゃんから育てても、猫はいつの間にか私たちの年齢を超えてあっという間に年をとってしまいます。淋しいことですけど自然の流れには逆らえないんです。
だから少しでも、快適に元気に健康に過ごしてほしいからできることは注意していきたいですよね。

長寿猫だった「みゅう」を育てて見送るまでを経験に家庭で出来る事、高齢な猫ちゃんの病気などについてわかりやすく書いてみました。
猫と少しでも長く幸せに暮らせることができるように・・・

猫の高齢期は猫の個体によっても、そして飼っている環境によっても異なりますが、一般には8〜12年位と書いてある本が多いようです。これは人間でも同じ年齢なのに若々しい体と精神を持っている人もいれば、実年齢以上に老けてみられる人がいるのと同じなのです

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高齢期の兆候


口の中をみると、歯がすり減ってきたり、黄色くなっている。
体重が減少してきている。
被毛がくたびれてきている。(若いころのようなハリがなくなり、毛ツヤもなくなる)
行動パターンが変わる。等・・・
さらに高齢化が進行すると水を飲む量が増え、同時に排尿量も増加します。

 1. 体重 の減少はありますか?
 2. 水を飲む量は増加しましたか? 多すぎると思いますか?
 3. (毛球を吐き出す行為とは関係なく)嘔吐する頻度は増加していませんか?
 4. 食事に対する嗜好性に変化はみられませんか?
 5. うんちの状況は次のいずれですか? 便秘(排便時に大変、力む)、
  硬くて乾燥した便、 軟便、下痢。また糞便の色の変化は?
  糞便に血液は付着していませんか?
 6. おしっこの回数は? 以前と比較して増加したか、減少したか? 量は?
 7. 口の中の状況は? 歯肉からの出血、虫歯、欠歯等はありませんか?
  食事の時食べ物を口の中からポロポロこぼしませんか?
 8. 目からの分泌物の色は? 白、黄色、血液の混じったような茶色?
 9. 耳の内部はアカが溜まっていませんか?
10. 被毛の状況は? 乾燥している、くたびれている、フケ症?ハゲの部分はないですか?
11. 寝る時間が長くなっていませんか?
12. 物事に対する関心が低下していませんか?
  (興味のあるものに向かって飛びつくことをしなくなった?)

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高齢に多い猫の病気

★腎臓疾患
 高齢の猫に最も一般的にみられる疾患のうちの1つとして腎疾患があげられます。猫の死因のうちでもトップクラスにあげられているものです。初期には飲水量が増加します。にもかかわらず脱水症状がみられることもあります。水をほしがる場合は飲めるだけ飲めるように水をふんだんに供給してあげてください。また、水分を十分摂取させる努力も必要で、ミルク、肉のスープ等を利用するのもよいでしょう。  水分摂取量増加に伴い排尿量も増加しますが、同時に水溶性ビタミン類も尿と一緒にどんどん排泄されてしまいます。よってビタミンの補給も必要となりますので、適切な複合ビタミン剤を先生に処方してもらう必要もあります。

★甲状腺機能亢進症
 この病気も高齢期の猫にみられやすく、甲状腺の機能が異常なレベルにまで高まり、甲状腺ホルモンが多量に血液中に分泌されることによって生じます。飼い主は、一般に猫がガツガツ食べるにもかかわらず、全く太らないばかりか逆に痩せてくることで異常に気がつくのです。新陳代謝が活発になるため、食欲が高まり、神経も過敏になり、活発に動き回ります。

また、爪がとても早く伸びるのでびっくりすることもあります。症例では、消化器に異常を認めるものも多く、嘔吐したり軟便のことが多い。  治療せずに放置しておくと、体は最終的に飢餓状態となったり、心不全を起こします。
ただし、早期発見できると治療の可能性は高くなります。

★心疾患
 人や犬でみられるほど発生頻度は高くありませんが、他の疾患と併発して起こるケースが増加しています。例えば、上記の甲状腺機能亢進症や肥満症によるものです。

いずれの疾患も飼い主の注意深い(食事の摂取量や運動量についての)観察によって早期発見できるものです。

口腔疾患(歯と歯茎の障害:歯周病)
 歯が悪くなったりなくなってしまうと食事も思うようにとれなくなって、その後の健康管理に大きく影響するようになります。  
もし、食事中にドライフードを口からこぼしたりすることが多くなるようですと、かかりつけの先生に診てもらう必要があります。食欲がなく、目からの分泌物が多いとか、唾液の分泌が異常に多い場合も、口腔内に異常のある場合がありますので注意が必要です。口腔内に異常が発見できたとしても治療はとても困難です。歯石、歯垢、虫歯(歯頸部吸収病巣)や歯肉炎等の治療には麻酔が必要です。
猫は人間のようにじっとしていることができないからです。麻酔は高齢の動物にとって好ましいものではありません。それは、高齢の動物は肝臓や腎臓の機能が低下しているため、薬物に対する解毒機能が低下しているからです。
また、心臓機能が低下している場合には麻酔は極めて危険です。  

若い段階からの口腔衛生の週間(歯磨き)は歯と歯茎の健康を維持するのに役立ちます。
やはり、予防が最も大切ですので、定期的健康診断時には口の内部も診てもらうと良いでしょう。

シュウ酸カルシウム尿石
猫下部尿路疾患(FLUTD)と言う病名は目にしたことがあると思います。聞いたこともあると思います。この疾患の原因は様々ですが、大きな部分を占めるのがストルバイト尿石です。最近のペットフードはこの病気を予防するためと称して、尿を酸性にする食餌を発売しています。
このストルバイト尿石の原因は食餌中のマグネシウム含有量と尿のpHとが関係しているのですが、多くはこの関係を軽視した食餌内容となっています。
長期間の過剰な尿の酸性化は腎機能や尿石症にも悪影響を与えます。ストルバイトは予防できるのですが逆にシュウ酸カルシウム尿石を形成しやすくなります。尿pHを弱アルカリにする食事を与えたほうが良いです。
 

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高齢猫の行動の変化

【家庭でできること】
 高齢の猫は動作が鈍くなってきます。若いときのようにピョンピョンとたんすからカーテンへと飛び回ることはまずないでしょう。そればかりか自分のもっとも気に入った場所に行くにも「どっこいしょ!」といった具合にのっそりと歩き始め、ベッドに上る時ですら足を踏み外したりします。こんなときに意外な事故が起こります。
骨格も弱くなっているので骨折したりするのです。できたら猫専用の階段などを設けて、高い場所への上り下りが簡単になるようにしてあげてください。
年をとっても高いところへは行きたがるので、うちではホームセンター等で売っているプラスチックの整理箱を動かないようにガムテープで止めて、階段を作ってあげてました。
その結果、うちの中は猫用階段だらけになってしまいました。(~_~;)

 温度の変化にも弱くなります。特に寒いのはかわいそうです。よく聞くのが、「猫は暑い日が年に3日しかない」それほど寒がりなのだ。という言葉です。
冬場は窓際の日光の当たる場所を老猫のベッドにしてあげたり、猫用ヒーターをベッドにいれてあげましょう。

 ベッドの近くにトイレを置いてあげるのも良いと思います。
高齢になると腎臓の機能が低下して尿の濃縮能力が悪くなり、尿量が増加します。尿量が増えるということは、体が脱水しやすい状態なので喉が渇くようです。
その結果また水を多量に飲み、また多量におしっこをするのです。ですから、トイレに行く回数も増加します。その場合、トイレが1つしかないと、トイレが遠くにある場合、おしっこを漏らしてしまうこともあります。  
水飲み場もできるだけ多く作って下さい。

うちではまめにおしっこを獣医さんに持って行って検査してもらっていました。おしっこ検査だけなら猫を連れて行くこともなく猫の負担にはなりません。

ブラシもやさしくしてあげましょう。ゴロゴロ気持ちよさそうにしてくれてました。お互いの精神安定にも良いようです。
それに毛のもつれを予防することもできるし、抜け毛や毛球のできるのを防ぎます。猫の体を触ることによって、猫の体の表面の異常が発見できやすくなるのです。

高齢になると腫瘍ができやすくなりますが、体表の腫瘍ならば早期発見することにつながります。

 避妊去勢手術も高齢に達するまでに実施しておいて下さい。外出をよくする猫の場合、さまざまな危険が待っています。若い時にはそれらの危険を軽々とかわすことができても、高齢になってくるとそういうわけにはいかなくなります。雄猫の場合はさらに喧嘩に巻き込まれ、ケガをしたり、伝染病にかかったりしてしまいます。老後は、家の中でのんびりと過ごせるように避妊去勢手術をしておいたほうが良いようです。

でも、何より私は
完全室内飼いがおすすめです。避けることのできる危険からは少しでも遠ざけてあげたいです。

 高齢になっても基本は私たち人間と同じなんです。
愛情を持って、猫でもおじいさんやおばあさんになり、いたわりが必要なのだということを知っていただければよいのです。